このブログは、慶應義塾大学メディアコミュニケーション研究所の金正勲ゼミのメンバーによるブログです。

金曜日, 6月 23, 2006

NC@NHKの受信料について

遅くなりました、すいません。

NHKの受信料についての記事があったので、それにします。

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(ニュースがわからん!)NHKの受信料、なぜ払うの? 不払い急増で義務化を議論
2006年6月16日 朝刊
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NHKの受信料について

■受信契約の状況(05年度末、NHK調べ)
  契約対象数 4,607万件
<未払い>29.3%
 未契約 989万件
 経済的理由、面接困難、不祥事などによる不払い 359万
 (うち不祥事に伴う支払い拒否・保留 119万8千)
<支払い>3,259万

■受信料額(円)
<衛星カラー契約>
        月額    6カ月前払い  12カ月前払い
訪問集金   2,340  13,390   26,100
口座振替など 2,290  13,090   25,520

<カラー契約>
        月額    6カ月前払い  12カ月前払い
訪問集金   1,395  7,950   15,490
口座振替など 1,345  7,650   14,910

 →NHKを1年間見れば(=1年間受信料を払えば)安いテレビを買うことができる。
 
 →テレビがあれば、民放を見ることができる。つまり、今の受信料制度だと、テレビを見ない(無料)、テレビを見る(受信料+テレビ代)しか選択肢がない。民放のみを見る(テレビ代)という選択肢があってもよいのではないか?


通信・放送の在り方に関する懇談会の最終報告書では、NHKの受信料については

『公共放送の維持のためには、受信料不払い問題を解決することが必要不可欠。』
改革案として 1「様々なガバナンス強化やチャンネルの削減」2「組織のスリム化等の措置によりNHKの公共性を絞り込む」3「過大な水準にある受信料徴収コストを出来る限り削減するとともに、現行の受信料を大幅に引き下げる」
それを前提に受信料支払いの義務化を実施すべきである。その後更に必要があれば、罰則化も検討すべきである。

 →つまり、懇談会の意見としては、受信料の罰則化をいきなり検討するのではなく、NHK自身が何らかの改革をして、国民の信頼を回復してから、受信料義務化、更に罰則化を検討するべきだと言っている。

 →国会議員やNHK関係者の最近の言動を聞いていると、すぐに受信料支払い義務化をし、罰則を検討しようとしている。

 →先日のコンテンツ制作フォーラムで、古川さんの発言で、NHKの受信料不払いの総額と、NHKの受信料の回収員の人件費が同額(?)らしい。

■最近のNHK問題に関する各種報告書
 ・竹中大臣の通信・放送の在り方に関する懇談会
 ・デジタル時代のNHK懇談会
 ・懇談会に対するNHKの見解

→「NHKは視聴者の味方ですよ」というNHKからのメッセージが、NHKの見解から読み取れる。



感想:
どこの報告書や著名人のコメントを見ても、「NHK問題について、視聴者も含めてこれからも議論していく必要がある」と書いているが、そうやって議論している間でも一人暮らしの学生(大学生・専門学校生)は年間1万円以上の受信料を払っている。そもそも、NHKの番組は教育のために利用するのであれば、著作権を敏感に意識する必要は無いとのことなので、学生は受信料を無料にすれば良いのではないか。なぜ、こういった意見が今まで出てこなかったのか、不思議である。(拡大解釈し過ぎかも)
上記は冗談だとしても、いつまで議論し続けるつもりなのだろうか。NHKの不祥事が公になり、受信料不払いが始まったのが2004年の7月。受信料を回収できないのがそんなにNHKの運営にとって、重大な状況であるのなら、失敗してもいいから視聴者が納得できるような、改革を早急にするべきであろう。