このブログは、慶應義塾大学メディアコミュニケーション研究所の金正勲ゼミのメンバーによるブログです。

水曜日, 6月 21, 2006

日経ネット時評コラム-竹中懇談会

日経の「ネット時評」に下記のコラムが掲載されました:
メディア融合時代における「競争」と「公益」の調和――竹中懇最終報告に寄せて

2 Comments:

Blogger 音田 憲二 said...

記事読んでみました。

一つだけ質問させていただくと

近年、英国では「競争を促進」することで、「効率性を増進」させているとの事ですが、その政策を進めている中で、英国の放送は現在どうなっているのでしょうか?

つまり、「競争を促進」した結果「放送の公益性が増進」したのか「放送の公益性が現減少」したのか、どうなったのでしょうか?

イラク戦争の大量破壊兵器についての報道(2003年)でBBCが政府に対して、不利な発言をしたということで、政府が圧力をかけ、BBCが発言を撤回したことがありました。それにより、BBCの威信が損なわれたと聞いています。
この事件を単純に「競争を促進(他社より良い記事、特ダネ、を提供する)させたことにより、放送の公益性が減少する」例だとすると、公共放送にも市場で競争させるのは控えるべきだと思います。


論点がずれている気がしますが、無謀にも質問させていただきました。

5:02 午後

 
Blogger 金正勲 said...

逆に質問すると、BBC事件と競争促進は何の関係でしょう? 「放送(局)の政治からの独立性確保」の話のような気がします。

放送の公益性が放送内容の多様性(program diversity)を意味するものであるとすれば、競争促進というのは、公益性増進にも、公益性減少にも、作用する可能性があります。前者(=公益性増進)だと、競争促進==>新規参入促進==>所有の多様性増大==>内容の多様性増進というロジック、後者(=公益性減少)だと、競争促進==>資本の論理で買収合併を通じた独占体制の構築==>内容の多様性減少というロジックとなります。

ただ、問題は公益性を何を基準に測定するのかというのが利害関係者によって異なるので、議論がかみ合わない場合が殆どです。

1:26 午前

 

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