音田憲二君のResume
1、要約
★本書のTarget:
21 世紀にまともな給料を貰って、良い生活をしようと思っている人。
★時代の変遷:
・18 世紀 農夫の時代 (農夫)
・19 世紀 工業の時代 (工場労働者)
・20 世紀 情報の時代 (ナレッジワーカー)
・21 世紀 コンセプトの時代 (創造・共感できる人)
これからの世界は、「情報化の時代」のロジカルで直線的で、コンピューターのような能力を基礎に置いていた時代から、創意・共感、そして総括的展望を持つことによって、社会経済が築かれる時代「コンセプトの時代」になる。
★21 世紀のKeyword:
「豊かさ・アジア・オートメーション」
乗り越きる為に、右脳を鍛え「ハイ・コンセプト&ハイタッチ」な人間になる
★21 世紀を生き抜く為に必要な事:
■他の国、特に途上国に出来ることは避ける
■コンピューターやロボットに出来ることは避ける
■反復性のあることを避ける
→つまり「イノベーション、クリエイティブ、プロデゥース」がKeyword
★求められる感性(筆者が説く必要とされる資質):
1、機能だけでなく「デザイン」
2、議論よりは「物語」
3、個別よりも「全体の調和」
4、論理ではなく「共感」
5、まじめだけでなく「遊び心」
6、モノよりも生きがい
*本文中で何度も触れているが、「右脳だけ」が必要というわけではなく、当然「左脳」
と「右脳」両方が必要。「右脳で感じて、左脳で評価・再構成する」ことが大切。
2、感想
全体を通して面白かった。
しかし、終始展開される、「これから左脳偏重のビジネスは、人件費の安いインドや中国にアウトソーシングすれば良い。そして、私たち先進国(人件費の高い)の人間には、右脳的な資質が大切だ」という、考えには納得することが出来なかった。むしろ、中国とかインドは元々仏教の国であり、右脳的な思考に優れているようにも感じる。そして、非言語的な世界を右脳的な世界だとすると、日本、東洋世界の得意分野であると思う。
Part1の内容は、主に右脳の働きについてであったが、Part1でそこまで右脳の働きについて述べる必要性が感じられない。右脳に対する偏見があるのもわかるが、ここまで専門的(医学的)な話が続くと退屈してしまう。
大前研一が日本語版を出すにあたっての「訳者解説」を書いているが、これだけ読めば十分である気もする。(解説だから当然と言えば当然だが)
右脳的な思考が大切だということを日本人が理解して、左脳的な思考(ロジカルシンキング)が足りない(私の事)のに、「これからは右脳の時代だ」と言って早とちりしないようにしなくてはいけない。
会計士や弁護士と言った、これまでは憧れであった職業が憧れでなくなるような状
況になるというのは、非常に興味深いポイントであった。
3、 議論のポイント
・「デザイン力が大切だ!」と言っているわりには、そこまでこの本のデザインが優れているとは思えない。
→大前研一(これまでは左脳的な本をたくさん出している)の趣味?
・作者はどうして、脳の役割についてここまで詳しく記したのだろうか。
・インドや中国などのBRICs 諸国が、先進国並みに経済発展したとき、「右脳的思考」を
中心にやっていた、先進国はどうなるのだろうか?この分野でもまた、中国やインドに取っていかれるのだろうか?
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