阿久津あやかさんのResume
1. 第一部概要
1) 左脳と右脳の役割
・左脳=論理・連続性・文字通りの解釈・分析
・右脳=統合・感情表現・他人との共感・全体像の把握・長期的視野
→これまで軽視されてきた右脳の能力がこれかの人生にとって重要となる。
2) 3つの危機
・豊かさ…過剰な豊かさ故に、合理的・論理的・機能的な必要に訴えるだけでは利益が上がらない時代
→デザイン・共感などの「ソフトな資質」が最も重要(右脳型)
→「目的や意義の追求」が生活に不可欠なものとなってきた。
・アジア…近年アジア地域へのルーチンワーク(左脳型)のアウトソーシングが急増。
→新しい能力(右脳型)を身につけ、海外の安い働き手にできないようなレベルの仕事をする必要がある。
・オートメーション…人間の肉体的な力を機械に代用させてきた(20世紀)
→計算・連続思考(左脳型)などを機械に代用させる(21世紀)
→機械にできないような新しい能力(右脳型)の仕事をしなければならない。
「左脳主導思考」の重要度が低くなり「右脳主導思考」の重要度が増す
→新たな右脳主導型能力(創造性)を開発し身につけることが重要!
3) 時代の推移
18世紀 農業の時代(農夫)
19世紀 工業の時代(工場労働者)
20世紀 情報の時代(ナレッジ・ワーカー)
21世紀 コンセプトの時代(創造・共感できる人)
4) コンセプト時代のハイ・コンセプト/ハイ・タッチ
ハイ・コンセプト…パターンやチャンスを見出す能力、芸術的で感情面に訴える美を生み出す能力、人を納得させる話のできる能力、一見ばらばらな概念を組み合わせて何か新しい構想や概念を生み出す能力etc.
ハイ・タッチ…他人と共感する能力、人間関係の機敏を感じ取る能力、自らに喜びを見出し、また、他の人々が喜びをみつける手助けをする能力、そしてごく日常的な出来事についてもその目的や意義を追求する能力etc.
多くの職業において重要な資質となる能力(右脳主導思考型)
→「六つのセンス」(デザイン・物語・調和・共感・遊び・生きがい)
<第二部>
2. 個人的な感想
インターネットの普及などにより、閉鎖的な「国」からグローバルな世界という大きな枠組みが作られようとしている時代では、自分と同じことができる人はいくらでも存在する。それは、自分を確立するもの(自分自身)がなくなってしまうことを意味するのではないか。そこで、著者はグローバルな時代において、自分を活かすためには、自分自身が生み出した創造性が大切だと言っているのではないだろうか。
しかし、個々人が突出し衝突しなければいけないわけではない。お互いに共感しあえなければ、本当のグローバル時代は訪れない。
著者が挙げている能力やセンスは、決まりきった答えやゴールがなく人それぞれ異なるのではないだろうか。そうであるならば、自分なりに考え抜き、また自分で自分の責任をもって行動しなければならないだろう。
第二部では具体的にセンスを磨く方法が説明されているが、それでもすぐに実行できるようなものではなく、難しい要求であるかもしれない(簡単に能力が身につくのであれば、意味がなくなってしまう…)。
3. 論点
・ 全ての人が右脳主導思考型人間になれるのだろうか?(なれない人々は淘汰されていって更に格差社会が広がるのではないだろうか←著者は格差社会を容認している?)
・ アジア地域のナレッジワーカーが右脳主導思考型に移行したら、すべての左脳的仕事はコンピュータや機械が担うようになるのだろうか?
・ (おまけ)全ての人と共感するのは難しい(したくない場合もある)
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